ナカ ミツキ
ナカ ミツキ
デジタルペインター
■アートコンセプト 人間誰しもうまくいかない時はあるよといわれるが、かくいう私も例外ではなく暗黒時代があった。
黒歴史という言葉が一時期流行ったがそんなファッション病み期なんて笑える程ゆるふわなものではない。
まずは典型的ないじめ。私は元来、我が強いのか自己中なのかは自覚はないが他人と合わせるということが苦手なのかもしれない。空気を読んで悪事もうやむやにするような馬鹿にはなりたくなかったというその場の勢いでクラスのボスの机をひっくり返した。当然トイレで水をぶっかけられた。

その次に、突然の半身麻痺。
鍋のうどんをすすっていたら突然頭に電撃をくらい救急搬送ののち半身麻痺。落ちかけたペンを拾おうとしたが、腕が動かなかったショックは一生忘れない記憶の一つである。落ち着いたらなかなかにしんどい車椅子生活。この間まで好きな子がいたからしぶしぶ入ったバスケクラブで走り回っていた人間、不便なんてもんじゃない。
その中で受け入れる事が出来たのが自身のテーマの1つである音楽だ。
CDプレイヤーにイヤホンを刺して爆音にする。
するとどうだ。
学校が楽しくなくて、体も動かなくて、なんとも鬱陶しい日常があっという間に消え去ってしまった。音楽が脳に体に染み渡り宇宙空間にぶっ込まれた感覚、それこそある種の快楽ともいえよう。
麻痺が取れ大学に進学するも音楽熱が冷めることはなく、気が付いたら楽器屋で真っ白のギターを買っていた。進学した大学は京都。縁なのか、古き良き音楽の街だった。ズラっと並ぶライブハウスに音楽喫茶。ドームやホールに行かずとも生の音楽が堪能できるそれはもはや天国そのもの。ある日、私はライブハウスで唐突に絵を描き始めた。私は唯一絵が描けた。手法はタブレットを使ったデジタルペイント。デジタルは良い、音楽の渦にいる瞬間の生々しい私のセンスが瞬時に投影される。私の制作は時間が命だ、描ききるのに2.3日1週間と時間をかければあの感動は朽ち果てる。限られた色で少しでも違うニュアンスで表現するなんて死んでいるのも同然だ。これだという線が引ける、理想の色を選択して一気に描き切る。

初めは衝動的は感情に突き動かされ描き始めた快楽的な音楽の作品。これを人に届けたくなった。溢れる音の渦の中で無我夢中になって描いた絵、これを見たら、その時の情景が伝播してエネルギーを与えられるのではないか。また、私自身を理解してくれるのではないかと思った。

■略歴
2019 年
ACT 大賞展出品(The Artcomplex Center of Tokyo)
第42 回三菱商事アート・ゲート・プログラムオークション入選 (丸の内パークビルディング)
ナカミツキ作品展「快楽と眩しすぎる私世界」(TK GALLERY / space2*3)
第43 回三菱商事アート・ゲート・プログラムオークション入選(丸の内パークビルディング)
Independent TOKYO 出展( 浅草ヒューリックホール)
第44回三菱商事アート・ゲート・プログラムオークション入選(丸の内パークビルディング)
第5回工芸とアートの金沢オークション(金沢しいのき迎賓館)
第4回京都学生アートオークション入選 ( 京都芸術センター)

2018 年
第38 回三菱商事アート・ゲート・プログラムオークション入選 ( 丸の内パークビルディング)
第2 回京都学生アートオークション入選 ( 世界遺産二条城)
駅ナカアートプロジェクト壁面アート担当 ( 地下鉄六地蔵駅)
第68 回学展入賞 (TOLOTheuristicSHINONOME)
Heliport Jazz Festival アートワーク担当 ( 京都ヘリポート)
第3回京都学生アートオークション入選 ( 京都芸術センター)

2017 年
K-DESIGN AWARD'17 WINNER 賞受賞( ソウル)
第1回京都学生アートオークション入選 ( 京都芸術センター)

2016 年
京都教育大学美術領域専攻入学
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