2019.04.05 Fri
The passing -変わりゆくものたち- 大竹寛子展@日本橋三越
2019.04.24 Wed–2019.04.29 Mon
10時~19時(最終日は17時閉場)
日本画の伝統技法を用い、現代的な表現で作品を発表する若手作家「大竹寛子」の日本橋三越本店初個展。
鮮やかな花々や蝶の儚き美しさを描き出す優美な世界観が目を惹きます。本展では新作約25点を展覧いたします。


(本人コメント)
「Lilies Vol.5」や「Beauty in imperfection-Rose-Vol1.1」では、今まで描いてモノクロシリーズ:岩絵具を使用せず、墨、黒箔、銀泥(銀泥を焼いて茶色〜黄色の色合いを出している)のみで制作していましたが、そこに新たに金箔と岩絵具を一色だけ使用して描くシリーズを去年から始めました。
箔や、銀泥、岩絵具それぞれの質感を絵の前で感じていただける作品になっています。

またBeauty in imperfection:不完全な美 というタイトルで、百合や薔薇を銀泥を使って細密に描きながら、描き上がった絵をあえて硫黄を使って化学変化によって硫化させて焼けた色合いを出すことで、人の手で描かれた先にある自然の摂理に任せた不完全で曖昧で自身ではコントロール出来ない部分に秘められた美しさを表現出来たらと思っています。

ー今回の個展でこれまでと変えたところなど
今回は、水彩画や実際に飲んだワインで描いたワインドローイング作品や、鏡の裏側から銀と銅を腐食させて描いた作品、和紙に銀箔を貼り銀箔を腐食させてその上に岩絵具で描いた作品など、様々なスタイルの作品を展示します。
コンセプトは共通して「The Passing」ー変わりゆくものたちー 常に変化し続ける流動的な瞬間や、静かでいながらダイナミックである生命の輝きと儚さを描いています。
タイトルの「The Passing」に現れているとも思いますが、消滅と生成を繰り返しながら変わり続けるというこれまでのコンセプトがより強く出ているように思いました。